第7回 マンガとストーリー

開講日: 2019年5月28日

​講師:加藤文俊

今回は加藤先生より「マンガとストーリー」をテーマに講義が行われた。

まず、1970年代に行われた実験室研究(スタジオ・アトリエ研究)を手法を用いて、社会構成物としての「マンガ」についての説明があった。漫画家だけがマンガを作っているわけではなく、マンガにはデザイナー・編集者・出版社などの社会集団が関わっており、社会集団自身は、業績や利益などのさまざま事情と課題を抱えている。そしてその事情や課題には複数の調整・解決方法がある。こういうふうにして、マンガはアクターネットワークのように、複雑な関係の中で成り立っていることが示された。マンガを捉える時に、どの立ち位置でマンガを捉えることが大切である。

また、マンガを捉える視点には、時代と世代の変化がある。歴史的時間はもちろん、世代ごとの経験しているイベントや経済動向・事件や災害にかなり大きな差がある。
さらにはマンガはジャンルの変遷・多様化が進んでおり、今では不良を題材にしたマンガが少なくなっていることが示された。

また、学術的な観点からマンガを構成するストーリーとキャラクターを分析し、マンガの一般的なストーリーの構成方法や、キャラクター構成とその特徴について示された。

全体を通して、マンガは読みものとして楽しむだけではなく、いろいろな視点で捉えることができるものであることの講義された。