第12回 マンガと文化 ゲストスピーカーによる講義③

開講日: 2018年7月3日

​講師:大山秀徳

ビジュアル・コミュニケーション、文脈に応じた改変、教育・学習的側面マンガづくりの現場から:現状と課題、ヴィジョン

 第12回となる今回は、東映アニメーションより大山秀徳氏をゲストスピーカーにお迎えし、日本のマンガ・アニメコンテンツの海外展開についてお話しいただいた。


 大山氏は東映株式会社を経て東映アニメーションに移籍され、日本のアニメーションの海外展開に携わってこられた。

 

 はじめに、直近の劇場映画の興行収入などの統計を用いて日本のアニメ産業の概況についてお話があった。日本のアニメ市場はコンテンツそのものの市場規模は約2300億円、関連商品を含めるとその規模は約2兆円にもなるといわれている。アニメは劇場作品、テレビシリーズ、DVD・配信等様々な形態で企画される。テレビシリーズの市場規模が横ばいであるのに対し、劇場作品や配信については拡大傾向にある。またコンテンツそのものだけでなく、作品の版権(商品化権)のライセンスにより収益を得る著作権ビジネスも市場の一角を占める。


 東映アニメーションの海外展開作品における人気上位3作品は、『ワンピース』『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』。同社は1970年代前半からヨーロッパおよび中南米、アジア地域、1995年からは北米でこれらの作品を販売してきた。海外展開にあたっては各国の放送基準の違いや輸入規制、放送枠やスポンサー等の特有の問題にも直面した。これらを乗り越え、現在は外国語版テレビアニメの話数は各国のべ10万話をこえるまでになっている。